
起床後どうしたかまで覚えちゃ居らんのですが、何や彼やで前日探検に連れてってくれた方と合流。
早くに一際厳かな木の元へ案内される。なんでも島が厄災に見舞われた際1本だけ残ったモノで、この木を拠り所に再生したとか、そんな謂れのある神聖な場所だったような。確か…

生み出すチカラに肖れるよう、準備してくれた線香と酒を供えて一緒にお参り。
信仰心に篤いほうじゃないけれど、土地独特の慣習ってのに無根拠にイチャモンをつける程野暮なニンゲンでもありたくない。
好い事がありますように。
ただ、現れたヤドカリのほうがどうしても気になっちまう…

ご神木さん参りの後、案内してくれとる方の馬舎へ。
滞在中に乗馬もーってのが予定にあるらしんだけれども、天候が未だ芳しくないってんでペンディング。
現地の方がそう言うのならそうなんだろう。
その場の流れに任せるってのも、旅をより愉しむ秘訣のひとつだと思う。
つかね、下調べもなんにもなく無計画に来ちまったから、任せるしかないんだよなw

ほいじゃ車で島内観光をって事に。暇しとる母ちゃんを拾って出発。
先ずは滞在の拠点としとる比川の集落をグルリ。静かで穏やか。空模様がパッとせん所為か平日だからか、人通りが殆どないのはちょっと淋しい。
砂浜の脇に一軒ポツンと建つのは、Dr.コトーの診療所らしい。
そういうのがあったってのは知っとるし、そんな医者がラパヌイにも来てくれんかなーと待望もしとるんだが、原作もドラマも見とらんのよね…

使われとらんセットよりも、家なら生活感のあるのほうが興味ある。
塩の直売所かな? 営業しとるみたいだが無人。店の人は海水を汲みにでも行っとるのか知らん?

多分コレも比川だったと思う。刳り貫かれた古い一枚岩。
恐らく石棺だったんじゃないかと。案内してくれとる方がラパヌイに居った頃、アヴァンガっつう紅いやっぱり一枚岩に人骨が納められとるってのにとりわけ関心を示しとったが、類似するモンが与那国にもあったのか。

続いて見事な大木。
ガジュマル? でも気根が細くて地面まで届いとらんぞ。

説明板にゃ ” 「おきなわの名木」 ドウナンダギイヌアグ” と。
オオバアコウって木らしい。ガジュマルと同じイチジク属に分類されて、ドッチも ”絞め殺しの植物” なんだとか。
イヤハヤ立派ですなぁ。
樹高15mってあるが、もっとデカい気がするわ。

んで、暫く車で走る。
付近に住む人が居らん道までシッカリ綺麗なのね。ラパヌイの車道とは比べものにならん。
「暇なゼネコンが躍起になって舗装しまくる」 とか云々。
ドライバとして働くワシとしちゃ羨ましい限りなんですが、 ”田舎道” ってイメージは薄まる。
道の脇では所々で重機が地均し。コレもこの景観にゃ不釣り合いだよなぁ。
果たしてホントに基地なんて要るのかな?

暫く行くと ”立神岩” っつう標識。
随分東に来たらしい。

崖の上の展望台から見下ろす。コッチのほうが岸に近いけど、なんだかモトゥ・カウカウみたいだわ。
この岩を攀じ登った男のオモシロい噺なんかも聞かせて貰ったんですが、如何せん曖昧にしか覚えとらん。メモしときゃヨカッタ…

別の展望台からも望む。こう眺めると島を見守るモアイさんみたい。
しかし絶景だわな。切り立つ断崖と拡がる海。コレを雄大と言わずして…
ってのがもっと、カメラで表現できりゃあな…

「コレ、なんに見える?」
近くの岩肌に自然にだか浮き彫りにされたんだか妙な凸部。
上の写真じゃ判り難いでしょうが、横長の菱形というか楕円形というか… そんなのがモッコリと。

あっ、与那国のカタチだ。引っ繰り返して見たほうが似とるかも?
小島に断崖に岩の絵となると、ワシなんかはどうしてもオロンゴを思い起こさにゃ居れんワケで。
コレで鳥人儀式まで行われとったとしたら完璧ですなぁ。